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和紙の買取

「和紙」の買取に強い書道具買取専門「すみのあと」が 長年培った知識と経験、そして真心で対応いたします。

和紙は7世紀にその製法が伝来してから手漉きで製作され柔軟性がありながらも頑丈で

和紙にしかない独特の色合い、風味があります。また洋紙に比べて繊維が長いのでそこが頑丈さにつながる理由かもしれません。また原料も大麻や苧麻を使用した麻紙や樹皮繊維を材料とした穀紙や雁皮を使用した雁皮紙があります。そういった様々な原料から製作される和紙は日本だけでなく海外でも注目を集めております、それは洋紙に比べ薄くて均一であることも理由の一つかと思われます。ここではそんな和紙の売り方について説明します。

画仙紙
画仙紙
銀河加工紙
銀河加工紙
紅星牌1980年代1
紅星牌1980年代1
宣紙紅星牌1990年代2
宣紙紅星牌1990年代2
三星牌
三星牌
宣紙
宣紙
白蓮半紙
白蓮半紙
美濃判
美濃判
画仙紙
銀河加工紙
紅星牌1980年代1
宣紙紅星牌1990年代2
三星牌
宣紙
白蓮半紙
美濃判

和紙の高価買取ポイント

和紙の売り方

そのような世界的にも評価されている和紙ですが売却する際は注意が必要です。よくある売り方としては近所のリサイクルショップなどが挙げられますが和紙と宣紙の区別、また作家、地域の区別を正確に把握していないと和紙の査定は非常に難しくなります。和紙に限らず書道具は見た目が高価なものと安価なものが同じ大きさで判断が難しくその道に精通している業者でないと適性な査定が出来ない面もあります。

和紙を売却するときのポイント

和紙はまずは状態が肝要になります。長年部屋の片隅に置いたままですとヤケ、シミが発生しどうしても査定が下がることがあります。しかしながら長年保存されていた和紙はそれだけでも墨が下りやすく使用しやすくなるため書道家のなかには時間の経った和紙を好んで使う方もいらっしゃいます。

和紙の相場

和紙は手漉きであることが前提です、学童用の半紙などは一点では値段がつかない場合が多いです。また無業文化財に登録されている石州半紙、美濃紙であれば一万円前後の買取金額が期待できますが宣紙であれば文化大革命期のものならば状態にもよりますが一束2万円前後の査定が期待できます。

和紙を売るなら専門業者に

そういった意味では和紙の強みは長年良い状態で保存されていることが高額査定の理由になります。書道具買取専門すみのあとでは和紙を始めとした書道具を長年査定し続けてきた実績があります。また和紙は書道家にとって伴侶とも言えます存在です、そのお気持ちを汲んで次世代に繋げることも大事な役割だと思っております。ご自宅に眠っている価値の分からない書道具がございましたらお電話でもメール、ラインでもお気軽にご相談ください。

よくある質問

和紙の出張買取に料金はかかりますか?

業者によって出張料金がかかる場合と無料なところがあります、また内容によって伺えない場合もあります、電話で相談しましょう。

使用済みの和紙は買取りできますか?

和紙は基本的には未使用が望ましいですが美濃紙、宣紙など特別な紙は使用済みでも査定ができる紙もあります、お気軽にご相談ください。

和紙を売るときのポイントを教えてください。

基本的には未使用が望ましいです。和紙は墨と同じく消耗品ですので未使用でない場合が多いです、現代の和紙の場合封をあけてしまった場合は値段がつかないものもよくあります。またシミ、ヨゴレなどの状態も重要です。

価値のある和紙とはどういうものですか?

日本の紙である和紙ならば無業文化遺産に登録されている美濃紙、石州半紙、細川紙などが高価査定が期待できます、また状態にもよりますが岩野市兵衛など人間国宝が製作した和紙も人気があります。文房四宝だけに限った話ではありませんが作家性、希少性も加味され総合的に査定されます。

和紙の歴史

中国の紙

紙の歴史は世界史的には「パピルス」が有名で、誰もが学生時代授業で習う「パピルス」がpaperの語源であることは広く知られております。そもそもパピルスは古代エジプトで紀元前3000年から紀元後1000まで紙の代わりとして大変長い期間使用されてきました。素材はナイル川流域の水草であったパピルスの茎を剥ぎ芯の部分を材料として使用されていたようです。ただこれは紙ではく茎です、紙はやはり中国が発祥となります。

紙自体の最古の歴史は後漢時代の蔡倫が発明されたと言われてますが紙自体は紀元前には中国にすでにあり紀元前2世紀の西漢の武帝の時代には紙があったことが20世紀に西安郊外で発見されております。蔡倫は樹膚などを用いて紙を漉く方法を発明し紙を文献に残し生産体制を作り上げた紙のプロデューサーだということなのかもしれません。ただ北宋の蘇易簡の「紙譜」によれば紙はもともと存在しており蔡倫は改良者であった、という記述もありはっきりとしたことはわかっておりません。しかしそのまま木簡に紙がすぐ代わったわけではなく三国時代は木簡が主流でした、当時は紙が希少で高価であったため紙の時代はまだ先になります。

東晋時代には紙の消費も増え製紙の技術も進歩し王義之が蚕繭紙を使用したという逸話もこの時代に紙の内容を選んでいた、という証左にもなります。さらに唐時代には李白、杜甫、顔真卿らの文人によって漢詩が流行し澄心堂紙などの上質な紙が生産されるようになります。北宋時代には各地の特色を生かした紙が生産され四川の麻、北方では桑、南方では麦茎などを原料とした紙が生まれます。

明時代から清時代は紙が飛躍的な発展を遂げ永楽帝の時代には「永楽大典」の編纂や鄭和の南方への遠征、派遣などもあり江南の紙製造業が活発になり綿紙、竹紙が大量に生産されます。新時代には康熙、雍正、乾隆帝による勅撰事業が多く開花紙や太子連紙や豪華な梅花玉版箋や倣澄心堂紙などが乾隆帝の時代に生産されるようになります。また上記三帝は書を能くしたため安徽省の上貢紙のために多くの紙が生産されます、また社会の安定にともない多くの文人が輩出され書画用の宣紙が多く産出され紙は繁栄を見せました。

その後中華民国を経て現在も中国の紙である宣紙は日本の書道家に大変な人気を博すようになります。しかしながら文革期以降は宣紙も大量生産化し安価な紅星牌、三星牌が大量に生産されるようになります。

日本の紙

日本は紙が発明される前は記録する媒体は「縄を結んで記す」のが最初でその後甲骨、金石に刻んでいたようです。紙自体は日本には伝説上は3世紀に百済から伝えられたといわれてますが実際には5世紀頃に伝来されたと言われております。この時期に日本で和紙が製作されたという記録が日本書紀に残っております、

その後飛鳥時代には遣隋使、遣唐使などが中国に派遣され当時の中国とは文化的、経済的にかなり強固なつながりがあったと思います、その状況の中から紙が伝わり日本独自の文化である和紙が作成されたのではないでしょうか?その後の奈良時代には「風土記」「万葉集」「日本書紀」が製作されます。万葉集は残念ながら奈良時代の原本は見つかっておりません。最も古い万葉集の写しは平安時代のものですが断簡としてです。もともと万葉集は万の葉といわれ多くの歌人や防人らが歌ったのもですので各歌は作者不明のものも多く、基本的には断簡という形でしか残ってないようです。編纂は大伴家持と言われてますがこれも確定事実ではないようです。この時代には料紙と呼ばれる麻紙、楮、三椏を原料とした写経用の紙が製作されます。また後年カラフルな料紙も製作され多くのかな作家に愛好されるようになります。

その反動か鎌倉時代は武家社記であるため実用的な紙が愛され美濃紙、杉原紙が流通した時期もこのころと言われております。また鎌倉~室町期にかけても紙は高級品でした。

江戸時代になると社会が安定し全国各地で和紙の製造がおこなわれ、各地域、各藩で収益増大の面もあり和紙が多く特産物となります。このような社会的背景により木版による浮世絵、錦絵、和本なども広く流通し江戸の町民文化を押し上げる要因にもなります。

明治期以降は機械印刷により、書籍、新聞などが大量に印刷されるようになりインクとの相性が良くない和紙は洋紙に押され重要が減っていきます。戦後の高度経済成長期以降は農村、地方で和紙を生産する事業者自体が後継者不足などでさらに和紙産業は大きく減衰していきます。和紙自体の完成度、魅力古来より受継がれおり、海外でも評価されてますが供給する状況が出来なくなりつつあり社会問題ともいえる状況でもあります。

しかしながら紙は書家、歌人、公家に当時から使われており日本固有の文化に和紙が貢献したのは間違いありません。また唐紙も多くの書道家に絶大な支持を得ており現在も書道家、コレクターに人気のある書道具でもあります。杉並区で30年以上書道関係の買い取り、査定をしていますが和紙について語る書道家の方は大変多く、和紙が日本の文化を築き上げてきたのは間違いありません。

そういった和紙に対して日本の多くの漢字系の書道家は中国の紙を気に入っており松井如流は「墨色が美しく出る」ところ、「書き出しの良さ」、「にじみ、かすれ」ど表現上の効果」を挙げております。ただ近年は和紙も宣紙に劣らず「にじみ」の表現ができるようになったとも言っておりここは日本の技術革新による力が大きいのでしょう。

対照的にかな作家の泰斗である桑田笹舟は雁皮紙などの和紙を用いますが料紙に大変な拘りを見せかなと料紙の調和を目指した作風で大変な人気を博し「料紙は書家の家である」とまで言いきっております。書道家の場合漢字系は唐紙、かな系は和紙を使う場合が多いです。

和紙の形式、種類

書道において硯、筆は使用しますが最終的に作品は墨と紙によって構成されており、紙が書道の最も大切な役割を果たしていることはいうまでもありません。「和紙は1000年、洋紙は100年」と言われており和紙は保存状態さえよければ古文書も無理なく判読できるくらい経年劣化がありません。また生産地によっては1000年以上の歴史を持つ和紙も多く海外でも高く評価されている理由も頷けます、ここではそういった和紙の原料、種類を紹介いたします。

原料の種類

楮(こうぞ) 繊維が長く強靭、官公庁用から建築材料として使用されている。版画や障子紙にもちられることが多いです。

雁皮(がんぴ) かつては斐紙といわれていた。繊維が短く表面はなめらか。

三椏(みつまた) 雁皮同様繊維が短い、葉書、便箋によく使われる。

全国で生産されている和紙の種類

美濃和紙 日本三大和紙のひとつで岐阜県で生産されています、楮が原料。歴史的にも古く正倉院にも現存している、江戸時代には徳川幕府の御用達でした。ユネスコの無形文化財に登録されています。

越前和紙 日本三大和紙のひとつで福井県で生産されており、原料は楮、雁皮などです、高品質でありながら生産量も多く日本画に使用されることも多いです。重要無形文化財。

土佐和紙 高知県で生産されている、他の和紙と比べて軽い、財布など様々な用途に使用されています。

 

因州和紙 鳥取県で生産されている和紙で書道用和紙として名高く書道用の和紙とししては全国の7割のシェアを持っています。

石州和紙 島根県で生産されている和紙で1300年以上の歴史を持ちます。強靭な和紙で帳簿に使用されることも多いです。

阿波和紙 徳島県で生産されている和紙で原料は楮、三椏以外に麻、竹などが使われます。

小川和紙(細川紙)埼玉県で生産されており1300年の歴史を持ち楮だけで生産されております。重要無形文化財。

越中和紙 富山県で生産されている和紙です。型染に使用されるほど丈夫な和紙です。

内山紙 長野県で生産されている和紙です。戸籍台帳の用紙として使われます。

備中和紙 岡山県で生産されている和紙で1200年の歴史があります。

大洲和紙 愛媛県で生産されている和紙です。

江戸からかみ 東京都で生産される伝統工芸品です。

白石和紙 宮城県で生産されいる和紙です。

杉原紙 兵庫県で生産されている和紙で明治期に衰亡しますが現在再開されてます。

他には東山和紙(岩手県)、十文字和紙(秋田県)深山和紙(山形県)福島和紙(福島県)深山紙(山形県)桐生和紙(群馬県)軍道紙(東京都)越後和紙(新潟県)加賀和紙(石川県)若狭和紙(福井県)市川和紙(山梨県)立岩紙(長野県)山中和紙(岐阜県)駿河紙(静岡県)小原紙(愛知県)丹後和紙(京都府)和泉紙(大阪府)名塩和紙(兵庫県)吉野紙(奈良県)古沢紙(和歌山県)出雲和紙(島根県)備中和紙(岡山県)徳地和紙(山口県)八女和紙(福岡県)宮地和紙(熊本県)など全国各地で和紙は生産されております。

お客様の声

書道家・遠藤香葉

【経歴】

昭和14年生まれ・埼玉県出身

松井如流に師事

昭和56年サロンドートンヌ展入選

香葉書道会主催

産経国際書会運営委員


【すみのあとスタッフより】

遠藤様、何度も訪問させていただき誠にありがとうございました。また、貴重な書道具をご売却いただきまして、厚く御礼申し上げます。現役の書道家である遠藤先生から書道に関するお話も聞かせていただき、大変勉強になりました。及ばずながら価値ある書道具を次世代に伝えるよう、一層努力させていただきます。

書道家・遠藤香葉