硯には大きく分類すると中国産の唐硯、日本産の和硯にわかれます。硯を歴史的に生産していた国は世界中探しても中国と日本くらいしかありません(李朝には多少ありますが)しかしながら歴史的には硯は中国が最も古く紀元前からあったようです。最古の硯とされているものは紀元前5000~6000年前の風字形石硯(ふうじけいせきけん)と言われております、つまり新石器時代!ですね。私も受験勉強時代にかじった程度ですが仰韶文化といわれる時代だったと思います。当時は顔料を研ぐ道具として使われていたようです、紙が発明されてないのでそういった使われ方をしていたのでしょうが形を見る限り硯の原型があります、数千年後の宋代の硯に似た素朴さを感じます。そういった大変長い歴史のある唐硯はやはり古美術品としての価値も高く往時の書道家が何としても手に入れたかったようです。
中国四大名硯
端渓硯
端渓硯の産地は広東省です、広東省の旧地名が端州だったことが名前の由来です。
最も有名な硯です、表面の鋒鋩(ほうぼう)が均一であることから墨が下りやすく書道家に最も愛された硯のひとつです。鋒鋩とは聞きなれない単語ですが刀、鋸などの表面、切っ先を表わす用語です。端渓硯を持っていない書道家は存在しない、といってもいい位の絶大な人気を誇りました。
歙州硯
歙州硯の産地は龍尾山、別名羅文山ですが1949年以降は安徽省、解放後は行政区分の変更によって江西省という地名に代わります。鋒鋩はやや粗く墨の摩耗が早いと言われてます。歙州硯の魅力は硯全体に現れた景色である、金星、銀星文、金暈、銀暈にあります。硯全体に表現された流れ星のような景色は東洋の神秘、無常観を表わす大変な美術品となります。
澄泥硯
澄泥硯は人工的な焼き物か自然石かということで長年論争が繰り返されてきました、たしかに焼き物っぽい作風に見えますが近年自然石であることで決着がつきました。澄泥硯は古硯でも現代硯でも墨は早く細かく擦れるため淡墨、青墨では真価が発揮されます。石質、色彩、粒子も変化が多く以下に分類されます。緑豆砂、蟹殻青、玫瑰紫、蝦頭紅,魚肚白、豆辨砂、鱔魚黄などに分かれます、読みづらい名前が続きますが主に色彩、斑点の模様などによって分類されてます。
洮河緑石硯
洮河緑石は甘粛省洮県の洮河の深底から採石された硯ですが極めて数が少なく「幻の硯」とまで言われてます。あまりにも数が少ないせいか「四大名硯」の立場も危うく魯硯や紅糸硯と立場が入れ替わるときがあります。
和硯
和硯は宮城県の「雄勝硯」、山梨県の「雨畑硯」、高知県の「土佐硯」、三重県の「那智硯」、山口県の「赤間硯」等があります。日本では各地の書道家、または硯のコレクターの方などが手ごろな値段で買えるものもあり、大量に所持されてる方もいらっしゃいます。
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参考文献 相浦紫端著「端渓硯」
買取対象
唐硯 | 端渓硯、澄泥硯、歙州硯、洮河緑石硯、魯硯、紅糸硯 |
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和硯 | 赤間硯、雄勝硯、雨畑硯、土佐硯、那智硯 |
買取実績例
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